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死にかけのHDDを延命し始めた件

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PCの基本構成がSSDとなってから結構時間が経ちましたが、それでも大容量のデータ保存や長期保存にはHDDを使用している方も多いのではないでしょうか。

SSDの書き込み量による消耗と比べるとHDDの消耗はより物理的で、故障した場合には個人では復旧不可能となることも多いです。

一方で、物理的に壊れる前には前兆となる特徴的な反応があり、どう対処すべきかという知見もネットには多く残されています。

今回は壊れる前兆である異変が出始めたHDDの延命について記事にしてみます。

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使用しているHDDのスペック

メーカーSeagate
シリーズBarracuda
容量1TB
型番ST1000DM003-1CH162
購入年月日2014年1月17日
電源投入回数653回
使用時間62553時間

購入からすでに10年以上が経過しており、稼働時間だけで7年を超えているので寿命が近いでしょう。

同型の最新製品の型番を調べたところ「ST1000DM014」となっていました。

HDDの寿命は平均して3~5年程度と言われていますが、3年以内の初期故障を含めている数字ですので、実際は7~10年ほど稼働しているHDDも少なくないと思います。

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まずは原因を探ってみる

HDDの異変に気付いたのはプログラムのデータ書き込みが上手くいかなくなったことでした。特定の時間にデータを取得して書き込むよう設定されていましたが、エラーが出て書き込めていないことがあり、原因を特定することになりました。

プログラムが原因の場合では、特定の条件が揃った場合にのみ起こるなど、規則的なパターンを示すことが多いのですが、今回はログにそのような痕跡がなく、むしろ不規則すぎて競合するソフトや書き込みも特定できませんでした。

そのまま数日様子を見ていましたが、PCの作業中にあることに気付いたのです。

起動が遅すぎる

WindowsのPCを使用している方はご存知かと思いますが、電源オプションから「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」という設定できるようになっています。

一定の時間操作がなかった場合にHDDの電源を落として、未使用時に物理的損耗と電力消費をしないよう設定できるものです。

ディスクへのアクセスがあった場合には即座に起動してアクセスできるようになるので、この設定によって動作の遅さを感じることは普段ないでしょう。むしろ、そんな設定がされていたことに気付いていない人もいるのではないでしょうか。

今回、HDDが不調の原因であると判明したのがこの機能によるものでした。

通常の場合はほとんど音もなく起動してディスクへのアクセスできるようになるのですが、今回原因のHDDからは「キュィィィィン…」と2~3秒ほど音がしてから立ち上がる状態でした。

アクセスできないから書き込めない

プログラムが書き込めなくなった原因は、HDDが再び立ち上がるまでに時間がかかり、書き込むタイミングでディスクにアクセスできなかったことでした。

これはHDD内部のモーターが消耗して、規定の回転数まで回復させるまでに時間がかかるようになったためと考えられます。

この症状が進行すると回転数が上がりきらなかったり、回転しなくなったりするようになり、データの読み書きが著しく遅くなったり、保存されたデータが読み取れなくなったりします。

もしデータを守りたい場合は、このタイミングで新品のHDDに交換すべきですが、今回のケースでは取得したデータを一時的に保存しておくものですので、できることならHDDを延命させて限界まで使おうと考えたわけです。

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解決策:止めずに回し続ければいい

「HDD内部のモーターが消耗して規定の回転数に戻すまでに時間がかかる」というのが今回の症状です。

逆に言えば、止めることなく規定の回転数で回し続ければ弱ったモーターでも問題なく、常に起動した状態にしておくことで、不調の原因であるHDDの起動からディスクへのアクセスまでのタイムロスをなくすことができるわけです。

これはWindowsの電源オプションから「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」の項目を「0分」もしくは「なし」に設定することで、常に起動した状態を保つことができるようになります。

モーターへの負担は…

常に回し続けることでモーターへ更なる負担がかかることも考えましたが、起動に時間がかかるという問題を抱えているだけで、連続で読み書きを行った場合には問題は起きていません。

自転車で例えると、停止状態からこぎ始めた時には大きな力が必要ですが、回転を維持するためにペダルを回すのはそれほど力がいりません。

今回のHDDの症状も、停止状態から動かし始めるところの負荷に対して弱くなっているのみで、回転を維持すること自体には問題がないと考えています。

この方法に問題があると考える場合は、プログラム側で書き込むタイミングを遅くしたり、もしくは別のコマンドによって書き込むタイミングよりも先にHDDを起動させる方法を使用するのがよいでしょう。

買い換えるなら時期はもう少し先

最初は1TBのHDDなら買い換えてもいいかなと思っていたのですが、記事執筆時の価格は9,280円。Keepaの価格トラッキングの情報によると昨年6月では6,680円だったそうなので円安が影響していると思われます。

10年前に購入した際も、Amazonで6,480円で購入しているようなので今は少し割高な感じがしますね。今後為替がどのような動きをするかは分かりませんが、HDDの延命させつつ様子を見ようと思います。

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